株式会社富士薬品 高柳昌幸社長インタビュー

株式会社富士薬品 高柳昌幸社長インタビュー

日本の女子ジュニア選手がプロとなり、世界と対等に戦えるようになるためのサポートプログラムこそ「富士薬品セイムス ワールドチャレンジ プログラム」。それは、富士薬品・ 高柳昌幸社長の想いからスタートした。そこには、どんな想い、こだわりがあったのだろうか―。

夢半ばであきらめる選手たちを「1人でも減らしたい」その想いがプログラムのきっかけ

__ 富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラムは、女子ジュニアに特化したプロジェクトです。発足のきっかけは、どんなことだったのでしょうか?

弊社は、生涯スポーツであるテニスと、弊社の提供するサービスの親和性を鑑み、テニス界に継続的な支援を行ってきました。内田海智選手(所属選手)や奈良くるみ選手(サポート選手)をサポートしているのも、その流れの一環です。
しかし、2人の選手をサポートしていく中で、プロの選手だけをサポートするのではなく、〝プロを目指すジュニア選手のサポートも重要だ〞と思うようになりました。テニスは、世界のトップになれば、何十億というお金が稼げますが、トップに立つまでには、たくさんのお金が必要となります。これまで夢半ばにして将来をあきらめなくてはならなかった選手がたくさんいたということも聞いていました。このプロジェクトは、そんな選手を一人でも減らしたいと思って始めたものなのです。1人でも多くの選手が、このプロジェクトを通じてプロ選手となり、世界のトップを目指してもらえたらうれしいと考えています。

__ プロを目指すジュニア選手のサポートも重要ということで始めたプロジェクトですが、最もこだわったのは、どんな部分でしょうか?

サポートする世代の選手たちは、海外に行くチャンスがなかなかない状況があります。そこで海外遠征という経験をサポートすることで、支援の行き届いていない〝これから伸びる〞世代の選手たちの背中を後押ししたいということを、強く思っていました。

__ 昨年、選ばれた選手たちは、すでに海外遠征を経験しています。その遠征の中で、選手たちが受けられるサポートは、具体的にどんなことなのでしょうか?

本プログラムでは、12歳から14歳までの約3年間、欧米を中心に、毎年4ヵ月程度の海外遠征を行って腕を磨くことになります。その際の交通費、宿泊費、食事代などは、すべてサポートの中に入っています。

__ 現状、「富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム」は、女子ジュニア選手に絞られています。そこにはどんな理由があるのでしょうか? また、将来的に男子ジュニア選手のサポートも視野に入っていますか?

現在、錦織圭選手(日清食品)のように世界で活躍する選手が出てきたことで〝新たにテニスをやりたい〞という男子が増えてきています。そこで、女子テニス界にも、錦織選手のように注目を浴びる選手が出てきてほしいという願いから、女子選手のサポートをしたいという考えに至りました。まずは、現在のプロジェクトを成功させること。そして、ゆくゆくは男子ジュニアまでサポートの枠を広げることができたら、うれしいですね。

__ 世界で戦うことを考えた場合、約3年間、サポートを受けられるというのは、選手にとって大きな経験 になると思います。「3年間、14歳の年齢まで」というサポート期間は、いろいろな考えがあって決めたことだと思いますが、いかがでしょうか?

〝プロになる選手を、最短で輩出すること〞、それが本プログラムの最大の目標です。そう言ったことを考えたうえで、プログラムのゴールを(シニア大会に出られるようになる)14歳に設定しました。世界で活躍するトップ選手の多くは、シニア大会に出られる14歳まで、ITFジュニアやテニスヨーロッパなど、海外の大会を転戦していきます。そして14
歳になるころに、プロで戦う決断をする。日本人選手も、世界のトップを目指すためには、14歳でプロになるかを決断しなければいけないと思っています。本プログラムを通じて、プロになるという決断をする選手が増えてくれれば、うれしいですね。また、遠征年数については、ITFジュニアやテニスヨーロッパなどの大会に出場した際に、ある程度勝負
ができるようになる年齢は何歳だろうか、というところを考えて決めました。

3年間の間に世界のトップジュニアと対戦し実力を肌で感じてほしい

__ おっしゃっていた〝プロになる選手を、最短で輩出すること〞からの決定というわけですね。昨年選ばれた選手たち、そして今年の大会で選ばれる選手たちは、プログラム期間をどのように過ごしてほしいでしょうか?

テニス界で考えると、14歳がポイントになります。この年になると、自分の力でツアーを回ることもできます。その前の3年間の間に、世界の同世代の選手たちと対戦し、実力を肌で感じていくことが大切だと思っています。その経験を生かし、選手としてはもちろん、人間的な成長に寄与することも期待しております。

__ 3月に行われた「富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム」の記者会見では、同プログラムを10年は続けたいと表明されておりました。どのような形で活動していくのでしょうか?

今後、毎年開催する『富士薬品セイムス ガールズカップ』から2名を選出していき、常に6名(12〜14歳にそれぞれ2人ずつ)の選手が約3年間の支援を受けられる状態としたいと思っています。弊社の原点でもある〝配置薬〞事業のように、このプロジェクトも〝細く長く〞続けていきたいというのが考えです。

__ 錦織選手の活躍もあって日本では、テニスの人口は増えている状況ではあります。その中で、プラスαあるべきと思うのは、どんな部分ですか?

本プログラムの主旨と通じる部分があると思います。ジュニア選手のために、世界と戦う環境が増えていくことが好ましいと考えています。

__ 最後に、「ワールドチャレンジプログラム」での夢は、どのようなことかを教えてください。

そうですね。夢は、将来、世界ランキングトップ10 入りする選手を輩出することです。それが達成できたら、うれしいことですね。1人でも多くの選手がこのプロジェクトを通じてプロ選手となり世界のトップを目指してもらえたらうれしいと考えています。